behappytomorrow

児童養護施設で育った海外在住ゲイのブログ

児童養護施設の職員

こんにちは。今回は児童養護施設の職員について語ります。

 

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児童養護施設の子どもにとって一番近くお母さん代わりになってくれるのは間違いなく保母さんです。私は保父さんを見たことがありません。実際いるんでしょうかね?お父さん代わりの男性の職員は指導員と呼ばれていました。

 

基本的に子どもに関わりたい、福祉施設で働きたいという方が多く、しっかり働いてらっしゃる方がマジョリティーだと思いますが、前述のとおり私は大規模施設にて暮らしていたので結構な数の、そしていろんなタイプの職員がいました。

 

たくさんの保母さんが、いや女性がいる職場だとどんな風になるかだいたい想像がつくかと思います。いるんですよ、お局みたいなのが。短大や専門学校卒だと20歳ぐらいの若い新人の保母さんが入ってくるのですが、怖くて有名な保母さんの前では萎縮してしまったり、職員同士のグループが出来上がって嫌われてる保母さんがのけ者にされたり、大規模施設の場合ホームというグループに分かれて生活しているので他のホーム担当または前任の保母さんが自分のホームの子に関わるのを極端に嫌がる方など、子どもながらもなんとなくそういうのは伝わってきました。かなりブラックな業界なので結婚したら退職される方も多く、担当の保母さんは平均で2-3年で変わります。

 

指導員の方は宿直担当はあっても基本的には児童と一緒の宿舎で生活はしておらず、また日中はオフィスでデスクワークをしています。子どもたちとの接点が保母さんに比べると少ない分精神的に余裕があるようでした。まれに暴力的であったり小さな女の子にいたずらをしていつのまにかいなくなる指導員もいました。

 

この他にも施設長、栄養士、会計担当、キッチンスタッフなどいろんな職員の方がいましたが、子どもの視点で毎日を一緒に過ごすのは保母さん・指導員のみです。

 

保母さん・指導員どちらについても、「世話をしてくれている人」という認識はあっても「お母さん」「お父さん」という存在になることはありませんでした。ご自身のご家庭を築いていらっしゃる方も多くいましたし、担当もころころ変わるからです。また、90年代までは体罰も普通にありましたし、指導員から不当な理由で暴力をふられたあるいは担当の保母さんに嫌われてぞんざいな扱いを受けたケースについては今でも苦い思い出(トラウマ)として覚えています。

 

もちろん真剣に子どもに向き合ってくれる職員もいました。職員の方が退職もしくは自分が先に退所してしまうとなかなか触接会う機会を作ることはできないのですが、親身になって叱ってくれたこと、アドバイスしてくれたこと、心配してくれたこと、助けてくれたとについては今でも感謝の気持ちでいっぱいです。